BBQ知恵袋 |

知ってます?バーベキューに最適な肉の選び方と仕込み方のススメ

最適な肉の選び方

「バーベキューの食材といえば?」と聞かれて多くの人が始めにイメージするのが『肉』。
家や店で食べる焼肉と違って、バーベキューでの肉は炭火で豪快に焼いて食べるのが醍醐味ですよね。
ただ、「カリカリになってジューシーさがなくなった」「すぐ焦げてしまった」と、バーベキューで上手く肉を焼く事ができないと感じている人はいませんか?
そこで今回は、バーベキューに適した肉の選び方や仕込み方法などについて説明していきます!

1.焼肉とバーベキューの違いって?

肉の説明に入る前に、焼肉とバーベキューの違いをご存じですか?
焼肉とは、食べやすいサイズに切った肉や薄く切った肉を網や鉄板、ホットプレートなどで焼きながら食べるスタイルの事をいいます。
「焼肉を外でやったらバーベキューになるんじゃないの?」
と思っている人は多いですが、実はそれは間違いです。
本来のバーベキューとはどういうものかというと、塊の肉やステーキ肉を全て調理してからお皿に盛りつけ、みんなが着席してから一緒に食べる、それがバーベキューなんです。
みなさんが知っている、食べやすいサイズに切った肉を外で焼きながら食べるというのは、欧米人からしたらバーベキューではなく、外で焼肉をしているだけという事なんですね。

2.バーベキューに適した肉とは

上でお話したように、バーベキューとは本来、肉を焼きながら食べるものではなく、全て肉を焼いてしまってから食べるものです。
しかし、全ての肉を焼いてしまうより、少しずつ焼きながら食べる日本スタイルの方が熱々の肉を美味しく食べられますし、みんなでワイワイ焼きながら食べた方が楽しいですよね。
なので、本場のバーベキューのやり方よりも、日本スタイルのバーベキューで全然良いと思います。
ただひとつだけ、本場のバーベキューの真似をしてほしい所があります。
それは、肉の脂の量と肉のサイズです。

2-1.バーベキューで焼く肉は大きめなものを

炭火というのは、ガスのように火力を細かく調整する事が難しく、大体の人は炭に火がついたら燃え尽きるまでそのままにしていると思います。
それだと火力が強すぎて小さい肉や薄い肉はすぐ焦げてしまいますし、こまめに裏返して焦げないように気をつけていても肉の水分が飛んでしまってパサパサになったりカリカリになったりしてしまいます。
バーベキュー慣れした中級者~上級者じゃないと、炭火の火力のコントロールは難しいのです。
しかし、塊の肉や厚いステーキ肉であれば強い火力でも比較的簡単に『外側こんがり中ジューシー』に焼きあげる事ができます。

2-2.霜降りよりも赤身のものを

赤身

日本人が大好きな霜降り肉。
きめ細やかな脂が入っていれば入っているほど高級で美味しいとされていますよね。
しかし、バーベキューの場合、脂が多い肉を炭火で焼くと、溶けだした脂が炭に落ちて燃え上がります。
せっかくの高級霜降り肉なのに大炎上して焦げてしまったり、すすで真っ黒になってしまったりしたらもったいないですよね。
バーベキューで焼く肉には過度な霜降り肉は適していないという事です。
できるだけ赤身の多い肉を用意しましょう。

3.バーベキューにオススメの肉【牛肉編】

「やっぱりバーベキューは牛肉にかぶりつきたい!」
そう思う人は多いのではないでしょうか。
牛肉と言ってもたくさんの部位があり、その中にはバーベキューに適した部位がいくつかあります。

3-1.リブロース

リブ

柔らかく、旨味が強いのが特徴です。
バーベキューの本場アメリカでは絶対なくてはならない部位で、比較的塊で入手しやすい部位になります。
肉屋では簡単に塊で売ってもらえますが、スーパーで塊で欲しい時は、精肉コーナーの店員さんにお願いすれば塊で売ってもらえる事もあるので聞いてみましょう。

バーベキューおすすめ度:★★★★★

3-2.カルビ

カルビ

牛バラと呼ばれる事もある部位です。
味は濃厚で、脂の甘みを楽しめるので若い人に人気です。
脂が多めで、炭火で焼くと炎が上がりやすいので、購入時には脂の少ない部分を選びましょう。

バーベキューおすすめ度:★★★★

3-3.ハラミ

ハラミ

横隔膜の筋肉の部分になります。
分類は内臓になるのですが、赤身肉と同じような食感で人気の部位です。
他の部位に比べ価格は安価でスーパーでも手に入れやすいのでオススメです。

バーベキューおすすめ度:★★★★

4. バーベキューにオススメの肉【豚肉編】

牛肉も良いけど、豚肉の脂の甘さも捨てがたい!
牛肉の脂ほどしつこくないので、脂身が苦手な人はもちろん、子供から大人まで美味しく食べられます。
価格も牛肉に比べ安価で入手しやすいですね。

4-1.ロース

ロース

きめが細かくしっとりとしていて、ほどよく脂がのっている部位です。
赤身と脂身の部分が分かれているので、赤身が好きな人にも脂身が好きな人にもオススメです。
赤身部分は若干パサパサしやすいものの、牛肉の脂で口がギトギトしてきたあたりの箸休めとしてピッタリです。

バーベキューおすすめ度:★★★

4-2.スペアリブ

スペアリブ

みなさんご存じのワイルドな食べ方ができる部位です。
豚バラよりもあばら骨に近い部分の部位で、骨付き肉の濃厚な味を楽しみたい人にオススメです。
骨に近い部分は熱が通りにくいので焼きあがるまで時間がかかりますが、パサパサになりにくくジューシーな肉質が楽しめます。

バーベキューおすすめ度:★★★★★

4-3.豚バラ

豚バラ

豚カルビや三枚肉と呼ばれる事もある、赤身と脂身が層になった部位です。
脂身が多いので炭火焼で大炎上は避けられませんが、豚バラの場合、その炎で表面に焦げ目がついた方が外側はサクサクで香ばしく中はジューシーで美味しくなります。

バーベキューおすすめ度:★★★★

5. バーベキューにオススメの肉【鶏肉編】

仕事帰り、ビール片手に焼き鳥を頬張る・・・想像しただけでたまりません。
それに勝るとも劣らない、バーベキューで炭の香りがする鶏肉を是非堪能してください!

5-1.鶏モモ

鶏モモ

焼いてもパサつきにくくジューシーな部位、鶏モモ。
バーベキュー初心者でも失敗する事なく美味しく焼く事ができるのでオススメです。
皮が苦手で取り除いてしまう人も多いですが、炭火で皮目をパリパリになるまで焼くと肉のジューシーさと相まってビールが止まらなくなります。

バーベキューおすすめ度:★★★★★

5-2.手羽先

手羽先

唐揚げで食べる事が多い手羽先ですが、バーベキューにもオススメです。
骨がある分、食べづらさはありますが、皮の香ばしさと、骨付き肉特有の濃厚な旨味を味わえます。

バーベキューおすすめ度:★★★

5-3.せせり

せせり

ネックや鶏カルビと呼ばれる事もある、鶏の首の肉です。
弾力のある独特の歯ごたえがあり、噛めば噛むほど肉汁が溢れてくるので、一度食べたらクセになります。

バーベキューおすすめ度:★★★★

6.バーベキューで失敗しない肉の仕込みの注意点

肉を炭火で焼くというのは、フライパンで焼くのとは違う美味しさがあります。
しかし、フライパンで焼く時以上に気をつけなければいけないのが仕込み方法です。
間違った仕込み方法は、肉がパサパサになったり焦げてしまったりする原因になります。

6-1.肉に塩を振るのは焼く直前に

塩

味を馴染ませるためにと、肉に塩を振って少し時間を置く人がいますが、炭火で焼く時は焼く直前に塩を振ります。
塩を振って時間を置くと、肉から水分が出てきます。
炭火で肉を焼くと、フライパンで焼く時以上に肉の水分が飛んでしまうので、塩を振り時間を置いて水分が出てしまった肉を炭火で焼くとパサパサになりやすいのです。
肉のジューシーさを保つためにも、塩は焼く直前に振りましょう。

6-2.甘みはハチミツでつける

ハチミツ

醤油や砂糖やニンニクなどで作ったオリジナルのたれに肉を漬け込む人もいらっしゃる事でしょう。
甘辛く味付けした肉は美味しいですよね。
しかし、漬け込むたれに砂糖が入っている場合、それに漬けた肉は焦げやすくなってしまいます。
砂糖は非常に焦げやすく、火力の調整が難しい炭火では特に焦げやすくなります。
漬け込みのたれに甘みをつける時は、砂糖ではなくハチミツを使いましょう。
ハチミツには肉を柔らかくする効果もあるのでオススメです。

7.肉を柔らかくするちょっとした裏技

バーベキューで焼いた肉を頬張った瞬間、
「あれ・・・この肉、焼き過ぎたわけじゃないのに硬くてジューシーじゃない・・・」
なんて事になったら、せっかくのバーベキューもちょっとテンション落ちてしまいますね。
肉を柔らかくする裏技として有名なのは『すりおろした果物や玉ねぎに肉を漬け込む』ですが、バーベキューをしている最中に果物や玉ねぎをすりおろす・・・なんて手間のかかる事はしたくないですし、玉ねぎはともかく果物を持ってきていなかったら裏技はできませんよね。
そこで、手間をかけずにその場で肉を柔らかくする物&方法をご紹介します。

7-1.パイナップルジュースに漬け込む

パイナップルジュース

果物にはタンパク質を分解する酵素が含まれているのですが、南国の果物には特に多く含まれています。
南国の果物をすりおろさなくても、パイナップルジュースに肉を漬けこめば短時間で柔らかくなります。
ジュースだとすりおろす手間がかかりませんし、いつでもスーパーなどで購入する事ができます。
もしものために、バーベキューに出かける前に500mlぐらいのパイナップルジュースを持っていきましょう。
注意点として、酵素の力を最大限使うために100%果汁のものを使う事。
そしてもうひとつ、漬け込む時間は短めにする事。
パイナップルのタンパク質分解効果は非常に強く、漬け込み過ぎると肉がバラバラになってしまう程です。
それに、長時間漬け込むとパイナップルの匂いや味が肉に染み込んでしまいます。
漬け込む時間は10~15分程度(肉のサイズや量で調節)にしましょう。

7-2.炭酸飲料に漬け込む

ビール

バーベキューをする時は、必ずと言っていい程、コーラやビールを飲みますよね。
コーラやビールに肉を漬け込むと、炭酸や酵素の力で肉が柔らかくなります。
漬け込む時間の目安は、15~30分。
ビールに漬けた肉はアルコールが染み込んで子供やお酒が飲めない人が食べられなくなるのではと心配になるかもしれませんが、ビールにはそこまで強いアルコールは含まれていませんし、焼いている最中にアルコールは飛んでしまうので問題はありません。
本場アメリカでもビールに漬けた肉でバーベキューをする事もあるのでオススメです。
焼く前に肉の表面についたコーラやビールを軽く拭き取ってから焼くのが上手に焼くコツです。

8.【まとめ】肉を見極める事がバーベキュー成功の秘訣

バーベキューで焼く肉には、向き不向きがあります。
肉の選び方や仕込み方でバーベキューの質が変わるので、肉を購入する時、仕込みの時は最低限の注意を払いましょう。
肉を見極めて、是非、美味しいバーベキューを楽しんでください!